- 2017/6/17 土曜日 23:53:03
5th Soundtrack
雷火オリジナルサウンドトラック
[概要]
403の兄、潮見勇輝(アクション俳優)が座長を務める劇団「骸骨ストリッパー」の第5回本公演舞台「雷火」で劇中使用する全曲を、弟である私403がすべて書き下ろしました!
この劇団、通称「骸スト」にかかわってから、本公演はすべて私403が作曲してきましたが、今回作った35曲でなんと合計117曲になりました!いえーい!(棒読み)なんか100曲越えてくると感慨深いものがありますね・・・。
製作期間はいつもどおりほんの3ヶ月。得意のロック、メタル曲はほんの5曲!あとは普段の403では全然作らないジャンルの曲ばかり!さらにこの時期は毎年仕事(サラリーマンの方)もクッソ忙しい時期のため、睡眠時間とアニメゲームなどの余暇の時間を削りさらには家庭を蔑ろにすることでなんとかギリギリ乗り切ることができました・・・マジ死に掛けました。
ただ、実際に稽古を見て、メンバーのレコーディングをし、さらに実際の舞台を見て「あー、ホントこの舞台に曲という要素でかかわる事ができて幸せだったなぁ・・・」と思えたし、何より普段作らないジャンルを作ることで、403の音楽家としての幅は確実に広がるので、毎回しんどいしんどい言いながらも、最終的にはやってよかったなーと毎回思うわけです。そういう意味では感謝しかないですね!
今回のこだわりポイントは下記2ポイント。
①2個前の本公演「蛇骸王」という同じような和風古代ファンタジーと時代設定がガン被りしているため、しっかり違いを出すことを心がけた。
②ライカ、壱与、張政の3人のメインキャラには決まった「メロディ」があり、場面場面でアレンジを変えつつもそれぞれの「メロディ」は常に踏襲した。
③↑に続き、それぞれのキャラが絡むシーンではそのメロディが融合しひとつのメロディになるような仕掛けを作った。
てな感じで、下記収録曲と曲解説をご確認ください!
2017/6/25記@403
[収録曲と曲解説]
01.嘆きの地平
当事の奴隷である「生口」たちが労働や苦しい差別に苦しめられている場面を想像しつつ作りました。
重い雰囲気です。1曲目からこんなにガンガンティンパニーを叩いた曲から始まることで、私がいかにティンパニーが好きかがわかる、そんな曲です。ちなみにグランカッサも大好きです。
02.田園
弥生時代といえば稲作が伝わってきた時代として有名ですよね。
というわけで、のどかな田園が広がる風景をイメージして作りました・・・が、楽器に琴などの弦楽器が入っているためちょっと後の時代(江戸時代)っぽい感じの雰囲気が出ちゃってる気がするのが、個人的にちょっと気になってます。なんかお姫さまっぽいんだよなぁ・・・(嫌いじゃない)。
03.KI・TE・HA
「きてはぁ!」ですね。このアルバムの中で一番ひどいタイトルの曲です。
リズムパターンに「きてはぁ!」って言ってるような雰囲気を持たせた怪しい曲です。原作の卑弥呼さまをしっかり目に焼き付けてから作りました。不穏な雰囲気のシーンで何度か登場します。
04.咽びの大地
「むせびのだいち」です。
これも緊迫した雰囲気を演出するための曲として作りました。
キリル文字で「МУСЭБИНОДАЙЧИ」みたいな表記をするのが正しいかもしれません。七枷社的な意味で。
05.謀略と暴力
張政のメインテーマです。悪い人ですね。
悪の総帥で荘厳、かつ強くて絶望感を抱くようなイメージを持たせました。
06.熊鬼山の三羽烏
主人公チーム3人の主題歌です。
ライカ役の吉岡大輔さん、オタジ役の竹内大気さん、ウツキ役の大川敦司さんが歌ってます。
なんていうか「カッコいいんだけどちょっとダサい。でもカッコいい」という絶妙なラインを攻める必要があったため、
リフメインの結構カッコいい感じなんですが、サビとか全体の雰囲気は光GENJI的な感じをイメージして調整しましたwww
地味に公孫一族・七人衆が合いの手で参加してるのが笑いどころだったりします。
(レコーディング時に近くにいたため、ご協力いただきました)
(余談ですが403ギタリストのRobert Legacyはこの曲がお気に入りだそうです)
⇒ 歌詞
07.荒野、ただひとり。
雷火のPV用に作った曲です。
無駄に大作感が出るように壮大かつ広大な感じに仕上げました。
タイトルのとおり、だだっ広い荒野にポツンとひとりいるような、孤独をも感じる曲です。
ライカのメインメロディを含む曲でもあります。
08.機微
「きび」です。「キバ」という忍狼のテーマとして作りました。キバからのきびです。なんでやねん。
演出家のかみさとさんからは「ヒ○シです」っぽく!というオーダーだったので、迷わず作ることができましたwww
この曲、地味に403による生ピアノ演奏曲なので、そういうところも聴き所だったりします。リズムがガッタガタですが!
09.鬼道の巫女
鬼道がらみのあやしいシーンで使えるような曲として作りました。
ちょっと気持ち悪い感じも出してます。こういう曲、実は得意なんです。
10.古の儀式
「いにしえのぎしき」です。
そのまんま「古代の儀式ってこんな感じだったのかなーうふふ」と思いながら作りました。
この時代、土で作った笛「土笛」という楽器があったので、それに近い音の吹奏楽器に主旋律を持たせたのがこだわりポイントです。
11.疑懼
雷火サントラ内「読めないタイトル曲」第一位。「ぎく」と読みます。
この「ぎく」のひどいところは「ぎく」と入力しても変換で出てこないことですね。マジひどい。IME仕事しろ。
この言葉の意味は「疑って不安がること」です。緩急のある少し激しい曲です。めっちゃ強く疑いまくってます。
12.クンネチュプカムイ
クンネチュプカムイは、アイヌ語で「月の神」を意味します。
バトルシーンで使われていますが、エキゾチックな地方の民族が月の出た夜、みんなで踊っているイメージです。
第三回本公演「蛇骸王」との差別化のひとつとして、純粋な和風よりもちょっとエキゾチックな雰囲気を足してるのが今回の「雷火」のこだわりだったりするんですが、この曲なんかはとくにそれが色濃く出てますね。てかエキゾチックが過ぎてます。
13.壱与の願い
壱与シリーズ一発目にして基本形。
壱与のメロディを持ってます。他の壱与シリーズよりもちょっと荘厳。
印象的なシーンで流れる曲です。
14.公孫一族・七人衆
「こうそんいちぞく・ななにんしゅう」です。すごく好きな曲です。
演出家のかみさとさんからのオーダーは「昔のホラーアニメの主題歌っぽく、コミカルかつカッコよく!」ということで結構難産だったんですが、メインのブラスのメロディがすごくカッコいいものになったので、名乗りと歌と相まって良い感じのバランスになってるんじゃないでしょうか?本編では七人集によるダンスも見所ですね。
ラトウ役の武田大右さんがメインボーカルを歌ってるんですが、元ボーカリストだけあってめちゃくちゃ上手です。とくに喉の使い方がうまァい・・・。
⇒ 歌詞
15.父の真実
骸ストの舞台でほぼ毎回作ってるような気がする「ミュージカル枠」の曲です。
わざとらしいくらいに劇的に作ってほしいというオーダーだったので、その通り作ってった結果すごいいい曲になりましたwwwいつかメタルアレンジしたいwwwww
ヒメキコソ役の小栗銀太郎さんがメインパートを歌ってますが、小栗さんもエピックでエモーショナルな歌い方ができる方で、ミックスしていてとても楽しかったです。ていうか相当練習してきたのか、録音一発目でOKテイクでした。403チームでは考えられない歌唱力。すごい。
⇒ 歌詞
16.森の湖畔
原作雷火の第一巻、壱与の沐浴シーンをイメージして作りました。
結果としてイメージ通りに仕上がったんですが、不満点が1つあります。
この曲はどの曲よりも早く作ってかみさとさんに送っていたのです。
これには意図があって「壱与の沐浴シーン、よろしくお願いしますね!(ニコっ)」ということだったんですが、諸般の関係で沐浴シーンそのものがカットされてしまったことです。なんてこった!あの名シーンがカットされるなんて!!
その真実を知った私は、「01.嘆きの地平」をリピート再生して絶望を噛み締めたのでした。
17.心という名の臓器(雷火ver)
骸骨ストリッパーの舞台で何気にほぼ毎回使われているメロディのバラード曲です。
毎回良い仕事をしてくれています。今回は雷火の時代に合わせたアレンジとなっています。
ところ「心」っていう名前の臓器はいったいわたしたちの身体のどこにあるんでしょうかね。え、脳ですって?果たして本当にそうなんでしょうか??
18.悲愴の彼方
遠く離れた地の悲報を聞きつけ、絶望するシーンで流れる曲です。
「故郷に戻れなくなった」とか、「故郷が滅んだ」とか聞いたら誰だって落ち込みますよね。
基本的に変化に乏しい曲で、重々しい雰囲気になってます。
19.壱与の祈り
壱与シリーズ第二弾にして403イチ推し。
壱与役の和地つかささんが歌ってます。
非常にかわいらしい歌声で、ちょっとたどたどしい感じが最高にたまりませんね(興奮)。
148cmでHカップ、そして403と同じ栃木県出身というのが個人的にはたまりませんね。
ロリ巨乳好きの方には最高におすすめなんですが、そんな感じの曲です。
20.代償
あんまり代償という感じもないんですが、緊迫感のある雰囲気に仕上げました。
ポイントは吐息!一小節ごとに徐々に強くなっていくので、緊迫感出ますよね。
21.壱与の決意
壱与シリーズ第三弾。
壱与の祈りにちょっと近いんですが、インスト曲です。
少し切ないシーンで流れます。個人的に好きなシーンです。
22.英雄奇譚
「えいゆうきたん」です。
過去の英雄の話を語り出す時に使えそうな曲、というオーダーでしたのでこんな感じです。
尺八と太鼓のみのシンプルな曲ですが、この曲も地味に「ライカ」のメロディを持った曲です。
23.ボマイェ
タイトルも大概なんですが、この曲が流れてる場面がもっと大概です。五房の行とはなんだったのかwww
演出家からのオーダーは古きよきプロレスオープニング曲、ということだったのでほぼそんな感じです。
「ボマイェ」と言えば、新日本プロレスの中邑真輔の必殺技(今では「キンシャサ・ニー・ストライク」という技名に変更になってしまいましたが)というイメージが強いですが、もともとの語源は猪木「ボンバイエ」のボマイェです。で、このボマイェの意味ですが、「ぶっこ○せ!」的な意味なのでご注意あれ。
24.五房の行
かみさとさんから、↑の「ボマイェ」のオファーがある前に、
「五房の行のシーンは絶対あるやろ、ほな怪しい試練シーン曲作ったろ」
と思って勝手に作った曲ですが・・・
まさか五房の行のシーンがあんなことになるなんて(ry
とはいいつつも、この曲については比較的思惑通りに使えてもらえたのでよかったです。
25.内包する小宇宙
内なる自分に打ち勝ち、宇宙空間で天の声を聞くシーンです。
個人的にはファミコンの名作「M○THER」っぽい不思議で暖かな感じをイメージしました。
これも地味にライカのメロディを持った曲です。
26.龍炎の剣(リュウノホムラノ)
ライカ覚醒シーンです。
王道少年マンガの勝確(勝利確定)パターン時の曲っぽいイメージで作りました。
この曲はいっちばん最後のメインテーマ「35.雷火」と似てますが、「ライカ」のみのメロディを持った曲なので作者的には別の曲扱いです。ただ、いい意味で対を成しているのでそれはそれでいいかな、と思ってます。
27.疾風迅雷
バトル曲です。
七人衆の怪しげな雰囲気を入れつつも、疾走感あふれる曲になってます。
28.Villain
「ヴィラン」ですね。某ジャンプのアカデミアのおかげで有名になった単語ですが、「敵・悪役」って意味です。
七人衆との苛烈なバトルシーンのBGMとして大いに舞台を盛り上げました。
この曲は今回のサントラで唯一403ではなく、403のギタリストRobert Legacyの作曲・編曲によるもので、作曲終盤(6月中旬頃)人手が足りなくて血反吐を吐いているわたし的に大変助かりました。ありがとうLegaたん!愛してる!
やはりギタリストが作るギターリフ曲はカッコよくていいですね!
演出家のかみさとさんもお気に入りの一曲です。
29.反逆の狼煙
「はんぎゃくののろし」です。
七人衆優勢から一転、主人公チームが逆転する際のバトル曲です。
ドラマチックな雰囲気に仕上げました。
30.剣抜弩張
「けんばつどちょう」です。一食触発とほとんど同じ意味ですね。
Robert Legacyによるカッコいいギターリフを主体とした曲で、緊迫したシーンで何度か使われてます。
31.息舐
イキナメとライカのバトルシーン専用曲です。そういう意味ではイキナメの曲です。
かみさとさんからは「男と男の一対一の勝負、でもちょっと怪しい感じ」というオーダーがあったので「あっはい」って感じで作ったんですが、それって(ry
個人的に原作からイキナメ好きだったんですよね。
イケメンでもないし、数多くライカたちの前に立ちはだかって邪魔してくるし・・・なんですが、忠義に厚く、なんか憎めないんですよ。こういう報われない薄幸キャラが好きなのかもしれません。
32.天龍と地龍
張政が覚醒し、暴虐の限りを尽くすシーンの曲です。
RPGのラスボス曲っぽいイメージで作りました。結構好きな曲です。
もちろん張政のメロディを持ってます。てか兄である潮見勇輝が演じる張政、超カッコいい・・・。
33.未来への契り
403的には、というか作曲家として一番大事な曲です。
今まで別個だったライカと壱与のテーマがゆっくりと融合し、ひとつになっていくという曲です。
これ以降はライカ単体のメロディの曲、壱与単体のメロディの曲は出てきません。
ふたつが融合した「雷火」のメロディのみとなります。
演出家のかみさとさんとは、一番最初の曲打ち合わせの時に「この仕掛けをしよう」という話をしていたので、実際に舞台でこのシーンを見た時にちょっと感動しちゃいました。
・・・が、これって最初にこの説明聞いてなかったら絶対気が付きませんけどね!!
このあたりは今後の反省点ですね。
まだまだ作曲家として成長しないといけない部分です。
34.カムイフム・カムイフミ
はい、壮絶な誤記をしてしまった曲ですね。
不肖403、たった今(2017/6/25)誤記に気が付きましたよ・・・。
本当は「カムイフム・カムイフチ」が正解のタイトルで、意味はアイヌ語で「雷の神、火の神」という意味です。
カムイフム=カムイフミなので、「雷の神、雷の神」という意味になってしまいますwwwやってもうたwwwww
まあいっか!あんまり意味変わらんし!!(ポジティブ)
というわけで、PVにも使われているラストバトル曲です。
先ほど融合した「ライカ」と「壱与」のメロディだけでなく、張政のメロディも出てきます。
もともとPVにだけ使う予定の曲だっただけに、かなり壮大な感じになってます。
「タメ」というかブレイクがいっぱいあるんですが、それがいい感じに緩急となってて好きです。
35.雷火
舞台最後のセリフが終わった瞬間カーテンコールに突入するんですが、そこで流れる大事な曲です。いい曲です(確信)。
個人的に一番好きな曲だったというのもありますが、この曲が大音量で流れた瞬間、不覚にもちょっと涙が出ましたwwwいい曲ですwwwww(二回目)
さきほど融合した「ライカ」と「壱与」のメロディ、つまり「雷火」のメロディを持った曲です。
ちなみに雷火の曲作りを始めた際に一番最初に思いついたメロディがこのメロディだったので、そういう意味では雷火の雰囲気はこのメロディがすべての中心になっていたと言っても過言ではないのかもしれません。結果的にこのメロディをバラして「ライカ」と「壱与」のメロディにしたという経緯もあるので。
ホントは、時間があればボーカルを入れたいなーと思ってた曲ではあったんですが、結果的に今の形でよかったのかなーと思ってます。
というか、ボーカル入れたバージョンはいずれ403のバンドの方でやりますわ!4thアルバム作りますよ!!(宣言)
↓舞台告知記事(こちらもご一読ください)
http://403.team-7.net/wordpress/?p=1318